しっとこトピックス

身近な出来事や、情報、イベントなどをレポートします。身近で起こるあんなことやこんなこと。皆さんからの情報をお待ちしております。 レポートして!こんな事やってるよ!と、どしどしお知らせ下さい。


日進市の北東部に位置する「東部丘陵」

天白川の水源であるこの大自然の事をご存じですか?

この東部丘陵では、今・・・
開発に揺れる大自然の現状と、東部丘陵保全活動に力を注いでおられる「水源の森・トラストの会」の方にお話を伺いました。

日進市東部丘陵は、穏やかな山並みが続く大自然。

谷や湿地が点在し、丘陵からの湧き水は「岩藤新池」や田畑を潤しています。
日進市を横断する天白川の水源になっている東部丘陵。

新しく日進市に来られた方は、ご存じないのではないでしょうか?
また、日進市出身の人でも、今どのような状態になっているのか?

知らない人が多数を占めていると思います。
東部丘陵保全活動の「水源の森・トラストの会」石黒さんにお話を伺いました。


◆ 百聞は一見にしかず!まずは東部丘陵を体験しました。

東部丘陵をまずは体験しないと、どんな場所なのか・どんなことが起こっているのかわからない!ということで、三本木の里山を案内して頂き、歩きました。

昔話に出てきそうな里山風景。

開発が進む日進市とは対照的に、こんな素敵で素朴な原風景が残っています。


道には、ゼンマイの葉が沢山ありました。

春には、ゼンマイ・ワラビ。秋にはこの地方独特の紫色のキノコなんかが採れる山菜の宝庫だそうです。

小さなな池には、メダカが泳ぎ、その上を糸切りトンボがつがいで飛んでいました。

子供の頃には、何処にでもあった風景。
今は貴重な自然となっています。


どんどんと山の中に入って行きます。

この先には砂防池というのがあり、砂の流出を抑える為の池が段々に作られているそうです。

日進市は、実に水に恵まれている土地だそうで、東部丘陵の湧き水が、その水源になっているそうです。

今でも、市内のあちこちに「水弘法」としてお地蔵様が祀られています。

湧き水で潤った歴史がここにあるんですね。

◆ 保安林と鉱業権って?

里山の持ち主で、山の案内をして下さった三本木の杉浦さん。
湧き水が出ていた場所や山の話をして下さいました。

知らない話ばかりで、とても新鮮でした。
湧き水の話など、今では無くなってしまった光景を知る方のお話は、とても貴重ですね。

日進のいろんな姿をしっておられるんですね。

この東部丘陵は、国から保安林の指定を受けています。
守らなければならない林って事ですね。

しかし、開発は進んでいます。何故でしょうか?
開発するのに必要な権利「鉱業権」というのがあります。

日本の発展を目的とした資源を採掘する権利「鉱業権」この権利を基に、採掘が進んでいますが・・・

なんとこの「鉱業権」は明治22年に設定された法との事。全国のダム問題などでも、見直しの声が上がっているようです。

資源の乏しい日本にとって必要な法だったのでしょうが、環境問題が大きなテーマになっている現代では、見直す時期が来ている法律のひとつなのでしょうね。

そして「トラストの会」の方が声を大にして言われるのが「埋戻し」作業。

大きく穴が掘られた部分は、元の状態まで復旧する義務があるのですが・・・

この時に、産廃などが埋められたら???
これは大変な事ですね。

お隣の長久手町部分の東部丘陵では、実際に違法な産業廃棄物が埋められ刑事事件にもなってたい事実があるようです。

◆ 子育て世代だから感じる大切さ~石黒さんのお話

石黒さんは子育て時代、布製品のデザイナーをされていたワーキングウーマンだったそうです。

時代は、大量生産・大量消費が全盛期の頃。 ご自分がデザインされた製品が、あっという間にものすごい量が生産され、何かおかしい・・・と感じておられたそうです。

子育てを通じ、食の安全や緑・自然の大切を実感されていったとの事。
東部丘陵の保全活動も、地道に、けれど確実に活動されて来られました。

子育てをし出すと見えてくることがある。今の子育て世代に、是非知ってもらいたいと力強くおっしゃておられました。
今、時代はかわり、自然の大切さが認識される様になりました。

守る事の大切さが、一人一人に関わってくる問題だと、実感する時代です。
日進市の財産である大自然「東部丘陵」

守りたい自然、守りたい私たちの安全な暮らしの為に・・・


◆ 自然が好きなあなた。日進市の自然の財産を守る協力をしてみませんか?

日進市では、2002年12月に「東部丘陵保全基金条例」が可決しています。

市の財政にも「東部丘陵保全基金」として財源が確保されています。

しかし、保全にはもっと多くの基金が必要です。
小さな募金でも、たくさんの人の善意が集まれば大きな力になりますよね。

自然が好きなあなた、この記事を読んで、自分も力になりたいと思ったあなた。

小さな一歩で、是非守る会に参加して下さい。

【日進市 東部丘陵保全基金箱】 気持ちを少しでも募金してみよう~
日進市役所 情報公開窓口に基金箱があります。
または、日進市役所 都市計画課へ


【水源の森・トラストの会】
立木のオーナーになって意見を述べよう!
立木トラスト 1口1000円
詳しくはトラストの会HPで

http://sanmanninshiminkaigi.hp.infoseek.co.jp/index.html

どんぐりブローチを買って協力する
http://wood-people.web.infoseek.co.jp/52kokoro%20/52x1koko.html

取材日:平成21年11月10日

 



編集後記

今回の取材で、東部丘陵の事や、産業廃棄物の事を色々ネットで調べました。

以前、岐阜県の保育園の裏山で、大量の産廃が埋められていた事件がありましたよね?

何だか、自分には関係ない遠い話で、「気の毒だな~」ぐらいの印象だったのですが・・・

こんなに近くに、長久手町では事件になっていた事を知りました。
緑の万博として盛り上がった愛知万博の裏側で、産廃の事件が起こっていたんですね。

日進市も人ごとではないと実感し、驚く事の多い取材でした。

皆さんはどう思われましたか?